Taylorの400シリーズからオヴァンコールがなくなる?今のうちに買っておいたほうが良いかもしれない、という話し。

注意
この記事を執筆して数日後に日本の公式HPでも400シリーズのオヴァンコールの生産中止がアナウンスされました。
「2021年4月入荷分をもって生産中止となりました」とあるので、2021年5月現在も在庫はありますが、新型コロナの影響で入荷台数は多くはないようです。
購入予定の方は早めの入手をおすすめします。
 

 

はじめに

 
これは今年の2月から分かっていた情報なのですが・・・
 
テイラー(Taylor)ギターの定番3桁シリーズのひとつ、400シリーズが大きく変わるかもしれません。
 
と言うのも、テイラーのUSサイトから414ceと412ceがラインナップから消えているのです。
 
Googleで「taylorguitars.com 414ce」と検索すると、商品ページは表示されますが、プライスには「Discontinued」(製造中止)の文字が。
 
これにより、サイド&バックにオヴァンコールを使用した400シリーズが消滅に・・・。
 
一方で、インディアン・ローズウッドを使用した414ce-Rと412ce-Rは残っています。
 
2月の段階でテイラーから何かしらのアナウンスがあるかと思い、静観していましたが、この記事を書いている時点(2021年5月)で何の音沙汰もないのが少し不気味です・・・。
 
という訳で、これから400シリーズがどうなっていくのか、大胆予想してみたいと思います。
 

そもそも400シリーズとは

 
テイラーの400シリーズは、1991年に発表されました。
 
1992年、Taylorのカタログに初登場した410
 
当時は100・200・300シリーズは存在せず、400シリーズはエントリークラスという位置付け。
 
オール・サテン仕上げで、サイド&バック材には、ホンジュラス・マホガニーが使われていました。
 
90年代の400シリーズの最大の特徴が、ブリッジ。
 
elderly.com」より引用
 
テイラーでは珍しいスルーブリッジ(ピンレス)が採用されているのです。
 
これは当時、ギターを低コストで製造するため、ブリッジピンを使わない方法として採用されました。
 
個人的にはスルーブリッジのテイラーはかなり痺れますね。
 
中古でも手に入れたい一品です。
 
その後、1997年までテイラーは400シリーズにローズウッドやコア、メイプルなどを使用したモデルを連発しています。
 
いかにコストを押さえるか、事項錯誤を繰り返していたのだと思います。
 
そんな400シリーズの模索に終止符が打たれたのが1998年。
 
現在まで続くオヴァンコールが採用されました。
 
1998年と言えば、テイラーの300シリーズが発表された年です。
 
300シリーズに採用されているサペリはマホガニーの代替材ですが、400シリーズも材の多様性を意識してオバンコールになったのだと推測されます。
 
それ以前にホンジュラス・マホガニーの枯渇・価格の高騰が大きな理由かもしれませんが。
 

不遇?冷遇?暗黒時代に突入・・・

 
400シリーズは2018年初頭までは414ceや412ce、416ceなど6つのモデルがラインナップされていました。
 
そんな400シリーズが不遇の時代を迎えるのが2018年。
 
テイラーの新ブレーシング「V-Class」が発表された年です。
 
V-Classブレーシングは、その後、300以降のシリーズで2020年までにすべてのモデルに搭載されました。
 
しかし、400シリーズで発表されたV-Classのモデルは414ceと412ceのみ。
 
他のボディ・シェイプは現在まで登場していません。
 

オヴァンコールの枯渇?

 
一方でサイド&バック材として使用されているオヴァンコールは2020年に発表された「アメリカン・ドリーム」(American Dream)シリーズに採用されています。
 
テイラーとしてはADシリーズに力を入れるため、オヴァンコールの在庫を400シリーズに回せなくなったのではないかと推測されますが、ADシリーズで使用されている材は上位機種の採用基準を満たしていないものを使用しています。
 
このことから、高品質なオヴァンコールの在庫が枯渇したのではないかと思われます。
 

新型コロナの影響?

 
オヴァンコールは主にアフリカが原産の材です。
 
現在、新型コロナが世界的に猛威を奮っていますが、その影響でオヴァンコールの輸入がストップしているのではないかと推測されます。
 
コロナが収まった暁には、オヴァンコール仕様の400シリーズも復活するかもしれませんが、これについてはなんとも言えません。
 

NEWマテリアルで再登場か?

 
日本の公式HPでは5月現在、400シリーズはディスコンになっていません。
 
情報が日本には届いていないのか、情報を更新していないだけなのか分かりませんが、本国で発表された時点で400シリーズに何かしらの変更が加えられる可能性は大です。
 
今年、もしくは来年に新しい材を搭載したNEW400シリーズとして再登場するのではと思います。←大胆予想
 
ちなみに、現在ラインナップされているローズウッドモデルは継続されるのではないかと予想されます。
 
価格的にマーチンやギブソンに対抗できるローズウッド・モデルとして400Rは手放せないでしょうし。
 
いずれにせよ、今後の400シリーズの動きに注視していきたいと思います。
 
また、現在のオヴァンコールの在庫がなくなる可能性も十分に考えられますので、購入を検討している人は早めに買っておいたほうがいいかもしれません。
 

 

 

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