世の中には、数え切れないほど様々な種類のカポタストが出回っています。
今回は、その中でも実績・知名度ともに群を抜くカイザー(Kyser)社の「KG6」をレビューします。
Kyserの「KG6」とは
KG6はシャブ(Shubb)社のC-1と双璧をなすカポタストのスタンダードとして知られた存在です。
その特徴は、洗濯ばさみのようにネックを挟み込むクリップ式であること。
ワンタッチで取り付けができるので、アーティストのライブ現場などでも高い使用率を誇ります。
また、ギターを始めたばかりの初心者が手始めに買うカポの定番としても知られており、アマ・プロ問わず愛されていることが分かります。
とにかくカラーが豊富
KG6は、とにかく本体カラーの展開が多いことでも知られています。
定番のカラーだけでも・・・
KG6SNB | サンバースト |
KG6RW | ローズウッド |
KG6MA | メイプル |
KG6B | ブラック |
KG6S | シルバー |
KG6G | ゴールド |
KG6W | ホワイト |
KG6R | レッド |
KG6O | オレンジ |
KG6Y | イエロー |
KG6EG | エメラルド・グリーン |
KG6U | ブルー |
KG6P | パープル |
KG6K | ピンク |
KG6TD | ダイダイ |
KG6C | カムフラージュ |
と、16色をラインナップ。
それだけでなく、限定カラーやアーティストのシグネチャーモデルなどもあり、全部数えるのが難しいくらいです。
尚、上の表の「KG6」の後ろに付くアルファベットは本体カラーを示しています。
ちなみに僕が所有するのはブラックのKG6Bです。
付け方や使い方
KG6の取り付け方は、とても簡単です。
グリップを片手でつまんで、ネックの上(6弦側)から挟むだけ。
ほぼワンアクションです。
ヘッドに固定できる
このKG6にはクリップ式ならではのメリットがあります。
それはギターのヘッドに固定できること。
特にステージ上などで、外したカポを置いておく場所がない時に便利です。
プロのアーティストのライブでの使用率が高いのも、これが一番の理由だと思います。
ローテンションのモデルもあり
上記で説明した通り、取り付けは簡単ですが多少、握力を必要とします。
小さなお子さんや女性の中には、取り付けが難しいと感じる人もいます。
そんな人には、従来モデルよりもテンションを25%弱くした「KG6LTA」というモデルがおすすめです。
これなら弱い握力でも比較的かんたんに取り付け可能です。
尚、この「KG6LTA」のカラー展開はマットブラックのみになります。
他のカポとの比較
冒頭でも言及しましたが、カイザー「KG6」と同じくらいの知名度を誇るのがシャブ(Shubb)のカポタスト「C-1」です。
「C-1」はネジ式のカポタストで、弦の締め具合を調節できるのが特徴です。
今回、このカポと比較してみようと思います。
重さ
素材はカイザー「KG6」がアルミニウム、シャブ「C-1」はブラス(真鍮)です。
そのためカイザーのほうが9グラムほど軽くなっています。
と言っても、比べなければ分からない程度で、どちらも軽い印象です。
サイズ感
画像を見てもらえば分かる通り、 カイザー「KG6」はグリップの出っ張りが目立ちます。
シャブ「C-1」は随分とスッキリとした印象です。
後ろからも見てみましょう。
こちらはカイザー「KG6」の方がシンプルです。
しかし、やはり前面の出っ張りに目がいってしまいます・・・。
個人的には、この不格好さがマイナス点でもあります。
使用感
シャブ「C-1」には、弦の締め具合を調節するネジが搭載されています。
これがネックの形状や太さに影響されにくいメリットと言えます。
一方、カイザー「KG6」は先述したようにクリップで挟むだけ。
テンションの調節はできないため、ポジションごとにサウンドがシャープしてしまいます。
この部分もマイナス点ですね・・・。
アコギ用途以外のモデルもあり
今回のKG6は6弦のアコースティックギター用ですが、それ以外の用途に向けたモデルもあります。
KGE | エレキギター用 |
KGC | クラシックギター用 |
KBM | バンジョー/マンドリン用 |
KUR | ウクレレ用 |
KG12 | 12弦のアコースティックギター用 |
KGD | 1〜5弦用 |
KG3 | 変則チューニング用 |
特にエレキ用のカポはライブ映像などでも良く見かけますね。
買うならネット通販一択
カイザー「KG6」のメーカー希望小売価格は、税込み3080円です。
店頭売価は安くても2000円台後半です。
一方、ネット通販なら、2000円台前半で手に入れることができます。
買うならネット通販一択です。
ここ(Amazon)から定番カラー全色を見ることができます。
まとめ
以上のことから、カイザー「KG6」の特徴をまとめると以下の通りとなります。
- 片手で簡単に装着できる
- ヘッドに固定可能
- 安い
- 着脱時に握力が必要
- ちょっと不格好
- テンションの調節ができない
デメリットの「握力が必要」に関しては「KG6LTA」で解消できます。
見た目に関しても、好みの問題なので好きな人は好きです。
ただし、テンションの調節ができないという点はカバーしきれません。
そのため、ステージ上などモタつけない場面での使用がメインになってくるかと思います。
なにわともあれ、プロ・アマ問わず愛され続ける理由は使いやすいということですね。