TC ElectronicのPOLYTUNE CLIPをレビュー!超高精度のクリップチューナー

長年ギターをしていると、ピッチのちょっとした狂いが気になるようになります。

特にチューニングに関しては、納得のいくまで、ずっとペグを回している状態・・・。

もっと正確で素早いチューニングができるチューナーはないか?

そんな時に見つけたのがTC Electronicの「POLYTUNE CLIP」(ポリチューン・クリップ)です。

特徴は、±0.02セントの超高精度な測定が可能なこと。

セント(cents)
音程を測定するための単位

さらに素早いチューニングを可能にする、すべての弦を1度に測定できる「ポリフォニックモード」を搭載。

ポリフォニックモードはクリップ式チューナーでは世界初!

ポン

本記事では「POLYTUNE CLIP」のスペック解説から、実際に使ってみて気づいた事についてレビューしていきます。

メリット
  • 用途に合わせて3つのモードが選べる
  • ±0.02セントの超高精度な測定が可能
  • 取り付ける向きに合わせて表示が自動反転
デメリット
  • 首が前後にしか振れない
  • クリップでギターを傷つける恐れがある
  • 価格が高い

 POLYTUNE CLIPの概要

TC Electronicsの「POLYTUNE CLIP」はピエゾ方式のクリップチューナーです。

POLYTUNE CLIP
サイズ  25×28×60mm
重量  32g
電源  ボタン電池(CR2032)
ピッチ検出  ピエゾ
対応周波数  435 – 445Hz
測定モード  クロマチック / ストロボ / ポリフォニック

本体カラーは「ホワイト」と「ブラック」の2色展開。

今回、僕は「ホワイト」を購入しました。

サイズは25×28×60mmで、一般的なクリップチューナーと同程度。

重量はメーカー公表値で32g、一般的なクリップチューナーよりも少し重いです。

重い理由は、クリップがステンレス製だから。

堅牢かつ高級感があります。

駆動はボタン電池のCR2032で、本体を購入すると1つ付属しています。

ピッチ検出は、ギターの振動を拾うピエゾ方式。

ライブ会場など、騒がしい場所でのチューニングに最適です。

 POLYTUNE CLIPの使い方

本体には全部で3つのボタンが付いています。

  1.  POWER : 電源のON/OFFを切り替えます。自動OFF機能がついているので、起動してから5分後に自動で消えます。
  2.  TUNING MODE : 押すたびにクロマチックとストロボに切り替わります。
  3.  DISPLAY MODE : ギター「G」とベース「B」を切り替えます。

買って間もない頃は各ボタンがかたく、ギターのヘッドに装着した状態では押しにくかったです。

 3つの測定モードを選択できる

POLYTUNE CLIP」は、用途に合わせて3つの測定モードを選択できます。

  •  クロマチック : ±0.5セントの高速測定モード 
  •  ストロボ : ±0.02セントの超高精度モード
  •  ポリフォニック : すべての弦を同時に測定するモード

一般的なクリップチューナーの測定精度は±0.5〜1セントが多い中、「POLYTUNE CLIP」は±0.02セントの超高精度な測定が可能なストロボモードを搭載しています。

これが今回、僕が購入した決め手でもあります。

ポン

そして最大の特徴が、ポリフォニックモードです。

ジャラ〜ンとストロークするだけで、すべての弦を測定できます。

ポリフォニックモードはボタンを押す必要がなく、ストロークすれば勝手に切り替わります。

ライブ中など、時間がない時のチューニングに活躍します。

 POLYTUNE CLIPをレビュー

ここからは、実際に「POLYTUNE CLIP」を使用して感じた便利な機能や特徴についてレビューしていきます。

まず、僕の評価は・・・

高精度チューニングは最高だが、常時使用するには不安要素が多い。

POLYTUNE CLIP」はネット上の口コミを見ても高評価が多く、僕もこれを信じて買いました。

しかし、実際に使ってみると満足点を補えないくらいの不満点が見えてきました。

測定のレスポンスが早い

一般的なクリップチューナーは、ほとんどがクロマチックモードで測定します。

僕もたくさんチューナーを使ってきましたが「POLYTUNE CLIP」は弦を鳴らしてから反応するまでのレスポンスが非常に早いと感じました。

しかもゲージの迷いが少ないという点も好印象です。

取り付ける向きに合わせて表示が自動反転

ヘッドに取り付ける向きは、表と裏、どちらにも対応しています。

その際、ディスプレイの表示が自動で反転してくれます。

チューナーによっては、いちいち反転ボタンを押さないといけないものが多いので、自動反転の機能はありがたいです。

前後にしか首が振れない。

POLYTUNE CLIP」は本体を約180度、前後に可動させることができます。

一方で、左右に振ったり、回転させることはできません。

これが非常に不便で、取り付けの際に見やすい位置を探らなければいけません。

ギターのヘッドの形状によっては見やすい位置が見つからない場合もあるので注意が必要です。

ギターのヘッドを傷つける恐れがある

概要でも述べましたが、クリップ部はステンレスです。

ヘッドに触れる先端部分はゴムで包まれており、大切なギターを傷つけないよう配慮されています。

しかし全体を覆っているわけではないので、本体を深い位置に取り付けると、むき出しのステンレスがヘッドに当たってしまいます。

ライブ中など、急いでいる時に不用意にぶつけてしまう可能性は否めません。

ここが1番の不満点ですね。

「#」の表示が小さすぎる

僕はオープンチューニングをする機会が多いのですが、その際に気づいたのが「#」の表示が小さすぎること。

最初は●(マル)で表示されているのかと思いきや・・・

ちゃんと「#」になっています。

でも、あまりにも小さすぎる・・・。

慣れれば気にならないレベルの問題ですが、改善して欲しいところです。

 価格について

POLYTUNE CLIP」のメーカー希望小売価格はオープンです。

実店舗の販売価格は約5,500円。

ネット通販でも、同じような価格帯です。

少しでも安く手に入れたい、という人ならサウンドハウスがおすすめです。

ただし、直輸入品なので取扱説明書が英語で、メーカー保証は効きません。

僕は特に気にならなかったのでサウンドハウスで購入しました。

 UNITUNE CLIPとの違い

POLYTUNE CLIP」には「UNITUNE CLIP」という姉妹品が存在します。

見た目はそっくりで、違いはディスプレイ下の製品ロゴだけ。

機能面での違いは、こちらはポリフォニックモードが非搭載です。

全弦同時チューニングを使わない人なら、価格の面でもこちらをおすすめします。

 まとめ

今回の「POLYTUNE CLIP」は、±0.02セントの超高精度チューナーという謳い文句に惹かれて購入しました。

その点に関しては満足していますが、クリップが金属というのが常時使用するにはちょっとストレス・・・。

結局のところ、練習のためのチューニングなら一般的なチューナーの測定精度±1セントでも誤差の範囲と割り切っても問題ないと判断しました。

個人的には使い勝手の面ではBOSSの「TU-10」が今のところ1番のお気に入りです。

シーンごとに使い分けていこうと思います。

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